商品部松本の商品開発レポート③ ~2020秋冬物編~
outletshoes商品部の松本です。
普段はあまりお見せしていない商品企画の裏側を少しずつお届けしたいと思っています。
気温が30度超えの日が続き、サンダルの季節になってまいりました。
商品部では暑い中でも、日々秋冬物の商品企画が進んでおります。
前回は、サンプル(試作品)の依頼についてお伝えしました。
今回は次の工程、サンプル修正のお話をしたいと思います。
新作発売まで
3 シューフィッターがこだわる!
サンプル修正 ←今回はココ!
4 トレンドカラーが重要。
色選び
5 発売に向けて商品をチェック!
生地確認、商品チェック
6 お披露目するまでもうひと頑張り!
ページ作成
7 発売!
サンプル商品が到着
依頼から約数週間で工場からサンプルが届きます。
サンプルが入った箱が届いたときは、どんな仕上がりになったか毎回ドキドキしながら開封しています。
今までイメージでしかなかった商品が、実際に形になって目の前に!
ひとつずつ並べながら、確認していきます。
・各部位の素材やヒール高など依頼通りの仕様で来ているか?
・見た目のシルエットはキレイか?
まずはスタッフが試着
本格的にチェック開始です。
作成したサンプルサイズに合う足サイズのスタッフが足入れをします。
まず履き心地をチェック!
試着スタッフの感想をヒアリングしながら、どう改善できるかの提案がシューフィッターの腕の見せどころ!
試着スタッフの足の特徴も踏まえてチェックしていきます。
・キツイまたは緩い所はないか?
少しキツイ部分がある場合は肉盛りといって、ラスト(木型)に少し厚みをつけてキツイ部分を少し大きめにしてもらいます。
・履き心地は安定しているか?
履き心地が悪い原因を探して対策を検討します。
ライニング(内側の生地)を足当たりの良い素材や、スポンジ入りに変更することもあれば、
インソールの素材や形を変更することで解消できることもあります。
・ヒールは安定しているか?
ヒールが安定しない場合は、ヒール高やヒールの太さなどを調整して安定感の出るものに変更してもらいます。
・底は滑らないか?
底が滑る場合は、本底のゴム成分を調整したり、滑りにくい形状の底に変更してもらいます。
加えて、見た目の美しさも譲れないポイント。
実際に足入れをしてみると、靴だけを見たときとはイメージが違うこともあるので、試着して確認していきます。
鏡を使って、いろいろな方向からバランスやシルエットをチェック。
シルエットがいまいちの場合は、ラスト(木型)の変更をすることもあります。
他にも、履き口の深さやカットのラインも細部までこだわります。
「もう少し足をしっかり包んで欲しい」場合は深く。
「足をほっそり華奢に見せたい!」と思ったときは浅く。
型紙を修正してもらうために実際にサンプルにペンを入れたり、ミリ単位で変更を指定します。
履いていただくお客様の使用シーンなどもイメージしながら、お客様にとって「ぴったりの1足」をご提案するために、修正箇所を何度でも工場のデザイナーさんと相談します。
アイデアの方向転換も
時には、デザイナーさんが仕様を間違ってしまうことや、思い描いていたものと違うイメージに仕上がってくることがあります。
…かと思いきや、意外に「こっちのほうが可愛い!」ということも!
イメージ違いのサンプルから、「足の悩みを持つ方の悩みを解決できるのでは!」と新たなデザイン案が閃くこともあります。
予定とは違うゴールになったとしても、偶然から、より良い商品が生まれることもあるサンプル修正は、面白い作業の一つです。
次回予告
サンプルがOKになったら、次にカラーラインナップを決めていきます。
「このデザインに◯◯色があったらいいのにな」と、皆さまも想像したことがあるのではないでしょうか?
次回は商品のイメージを大きく左右する「色選び」についてお話しします。
どうぞお楽しみに!